【千鶴】 「……兄さんは何もなさらなくても構いません。私が、全て……致しますから――」 兄の身体にそっともたれ掛かると、簡単に布団の上へ倒れ込んでしまった。 千鶴の身体のすぐ下に、兄の下腹部がある。 今まではついぞ意識したこともない兄の男としての部分が、浴衣の布地を内から押し上げていた。 【千鶴】 「……今すぐ、お出ししますね……」 千鶴は兄の浴衣の内側へ手を差し入れた。 【文弥】 「や、やめっ……!」 指先が硬く、暖かいものに触れる。 自らの身体にはない部位。 【千鶴】 「ああ……これが、兄さんの――」 浴衣の合わせ目から、赤黒い肉塊が飛び出す。 先端は朱く色付き、竿の部分は血管が膨らんでいた。 【千鶴】 「……このままではお辛いのでしょう……?」 千鶴は胸元を開け拡げると、乳房の間に肉茎を挟み込んだ。 【文弥】 「ううっ……」 胸で包み込んだ途端、兄が呻き声を発する。 熱く脈動する肉塊は、千鶴の豊満な乳房の中に埋没した。 普段は重くて邪魔で――恥ずかしいものでしかないと認識していたこれが、こうして役に立っている。 【千鶴】 「んっ……どうですか、兄さん……?」 乳房を両脇から手で挟み込んで圧迫し、兄に問い掛ける。 兄は何も答えず、両腕で顔を覆っている。 ――恥ずかしいのだろう。 千鶴も顔から火が出てしまいそうなほど恥ずかしかった。 しかし止める訳にはいかなかった。 【千鶴】 「んっ……兄さんの、とても硬くて、熱いです……」 抑え付けていた乳房をゆっくりと動かす。 どう刺激を与えれば気持ちよくなって貰えるのか――それを考えながら千鶴は肉棒を弄んだ。 【千鶴】 「んっ……ふ、は……あ、こ、こすれて……んっ、ふぁ、ああっ……」 乳房が捩れ、痺れるような快感が奔る。 【千鶴】 「んっ……ちゅ、んう――っ」 滑りを良くするため、胸の谷間に唾液を垂らす。 【千鶴】 「んっ、ふ――は、あ、んうっ――これで、いかがですか……?」 唾液はすぐに泡立ち、肉茎が濡れそぼつ。 先端部が艶めき、更に淫靡さを増す。 【千鶴】 「は……あ、んっ、ふ、ふぁ、あ、熱くなってます……ああっ……」 乳房で肉棒を上下に扱く。 額から汗が垂れ、丸みを帯びた乳房の上へ落ちる。 【千鶴】 「……は、あ、んっ……ふぁ、あ、んぁ、あっ、んっ――」 自分の手の指が勃起した乳首に触れ、千鶴は身体を震わせた。 【千鶴】 「んっ、あ……は、くぅ、んっ、ふ――ふぁ、あんっ――」 自らの意志で千鶴は乳首を愛撫する。 兄のものを慈しみながらの自慰行為に興奮していた。 兄と同じ快楽を味わっているような気がした。 【千鶴】 「は、あ、んぁ、に、兄さんっ……何も、我慢なさらなくてもよろしいのですよ……?」 何も答えてくれぬ兄にやや苛立ちつつ、千鶴は舌を伸ばし、真っ赤に充血した先端部を舐めた。 【文弥】 「ううっ――」 びくん、と兄の腰が跳ねた。 【千鶴】 「うふっ――兄さん、気持ちいいのですか……?」 |